老子の思想は
水のようにさらさらと高いところか低いところへと流れ
どんな器にも添う 柔軟で柔らかい生き方が
最善であると説いています。
それは純粋無垢な赤子の生き方でもあるのです。
水や赤子のような
柔軟で弱い生き方が
本当は最も強い生き方であり
無為自然な姿だと
老子は説いています。
老子の思想:人生を楽しく無為自然に
激動の時代に生きる現代人が
どうやったら楽しく無為自然に生きてゆけるのでしょうか?
老子をはじめ 古代のタオイスト達は
私たち人間にあたえられた今という時を
どうしたら楽しく過ごすことが出来るかについて
長い年月をかけて研究してきました。
そして 私たち人間が無為自然の道に添い
大宇宙の一部として滞りのない
心と体を保ち続けることができたら
人間本来の楽しく豊かな人生が送れることに気づきました。
人間が作り上げた
社会的規範や常識 教育といった事柄にとらわれない
もっとおおらかな自然な楽しい生き方を提唱したのです。
そしてそれを実践するために編み出されたのが
心とからだの「気」を整える「
導引」「
動功」
そして「
清談」(後の洗心)だったのです。
道に添って無為自然に明るく楽しく豊かに生きてゆく
生き方そのものがタオイズムなのです。
タオイズムとは「道」(TAO)の哲学であり、生き方です。
TAOとは「道」を表す言葉で
中国の紀元前4世紀ころに書かれたといわれる
『老子道徳経』に説かれています。
そこに説かれている「道」とは
現代の私たちが思っているような
有る場所へゆくための道筋とか
道路とかいう観念とは全く違い
すべての現象や存在の根本であり、
真理であると 説かれているのです。
すべてのものは「道」TAOから生まれ
生成してゆく いってみれば混沌としたマグマのようなものであり
真っ黒でつかみ所のないものと表現されています。
その「道」TAOは悟りそのもの
本当に広くてゆったりしていて
心地よくて 何者にも左右されない。
あるときは強く あるときは柔軟で優しい。
そして常に変わることなくそこに存在している。
そんな大きな大きな天地自然の母親みたいなものが
TAOであり、「道」なのです。